イタリアに原発は稼働していない
イタリアでは電気は貴重です。なぜなら10年以上前に原発を止め、今はすべて隣国フランスから電気を買っているため高いから。フランスは言わずと知れた原発推進国なんですよね。まあ、ヨーロッパは陸続きなので、万一フランスで大きな原発事故があればイタリアも影響を受けるのは必至なのですが・・・。でも「自国で原発を推進しない」ということがイタリアにとって重要なのでしょう。この信念の強さがとてもイタリアらしい。とにかく「健康」とか「環境」を守る気持ちは強い国です。
イタリアにはシャワーは電気式のお家とガス式のお家があります。電気式だと使える量が決まっていて、プールしてある量を超えると水しか出ません。またその水もちょろちゃろしか出なかったり。でもそれがこっちでは普通なんです。(写真は、イタリア中部東海岸のマルケ州に滞在したときお世話になったファミリー宅のシャワールーム)
湯船に入ったら零れるほどお湯を張って、かつ朝シャンもする。日本では普通にある光景ですし、私も夏はそんな感じです。でもイタリアではとんでもないこと。お世話になったイタリア人のファミリーたちも、夏でも毎日はシャワーを浴びていないし、私になるべく(水ではなく)お湯が回るように気を遣って水を浴びてました。何もこのお家が特別なのでなく、フィレンツェで暮らす日本人留学生の友人も「冬は水シャワーが冷たいから、タオルに熱いお湯を浸して固く絞って身体を拭く」と言っていました。ここでは皆、現実と向き合いながら暮らしています。
4つ星、5つ星の高級ホテルなら、蛇口をひねれば日本と同様お湯がじゃんじゃん出るでしょう。(当然こういうところは「ガス式」なのでしょうね)でもそれはイタリアの素顔ではないのです。当然電気代も宿泊代にたっぷり上乗せされてるでしょうし(笑)
もちろん湿気の多い日本で、イタリア家庭と同じようにするのは難しいかもしれませんが、考えさせられるものがありますね…。そういやマルケ州内陸を車で通りかかった際、風力発電所を見かけました。他国から買うだけでなく、他の取り組みも試みてるのですね。